IAK(江東国際交流協会)は主に江東区や東京東部に在住の外国人を支援しています。言うまでもなく日本は地震、水害などの自然災害大国です。外国人の中にはこうした自然現象に慣れていない人々もたくさんいます。そこで私たちの活動の一つとして外国人にも災害時の対処方法をできるだけ具体的に学んでもらおうと、消防署などが主催する防災訓練への参加を積極的によびかけています。この記事はそうした活動の一つの例です。
6月26日、大島小松川公園で開催された消防署主催の防災訓練が実施されました。東京都に一台しかないVR防災体験車、本物の消火ホースを握る消火体験車、起震車の3点が同時に体験できるものです。IAKが活動する近い場所で開催することもあり、事前に主催者に連絡して、私たちは、東京災害時支援ボランティアーの制服着用で、かつ、「May I help you?」のA4サイズのボランティアーカードを付けての活動をしました。
開始直後の9時30分VR体験車には、行列ができました。係の署員の説明を、早速先頭近くのインド人の家族に英語とやさしい日本語で簡単に通訳。今日のVR車のメニューは、風水害、火事、地震の内「地震」の体験でした。参加者は身長1m以上、荷物は前のカゴに、ゴーグルの正しい付け方、ニオイも体験できるので、鼻マスクにしても良い等注意を聞き、早速8名同時に乗車です。3分程の体験ですが、体が持ち上がり激しく揺れ、お湯を沸かしている台所に居ると、突然緊急地震速報の携帯や、テレビの大音声が鳴り響きました。直後に家具が次々と倒れ,床全面に落下物があふれました。終了後体験者が車から降りてくるとき、すごかったね!あんなに大変な事になるんだ!との感想が聞かれました。
また、起震車(=地震体験車)でミャンマー人一家の四人が揺れを体験して降りてきました。お父さんに、どうでしたか?この経験を是非母語で、同じ国の皆様に伝え、災害時には助けてあげてください。と声を掛けました。お母さんにVR車への乗車を薦めました。お母さんが乗車中、身長が足りないためにVR車に乗ることができない下の女の子を、VR車が見える日陰で、隣に座って、見守りをしました。
今日の訓練にはIAKからも、日本語学習支援に参加している中国人の小学生がお父さんと一緒に参加してくれました。三つの体験をした後、死ぬほど、怖かったけれど、すごく良くわかった。弟も次回連れてきたいと言っていました。
私たちもこの小学生と一緒に起震車に乗り、最大震度7を体験しましたが、驚いたことに「ヘルメット無し」「テーブルの脚固定無し」の実際に近い体験だったので、揺れに耐えるのに、本当に真剣になりました。 主催消防署の幹部の方数名に、IAK理事もご挨拶し、外国人居住者のこのような防災訓練の必要性につき意見を交わし、先方からも今後のイベントでのIAKの協力要請を受けました。
IAKは2022年10月23日に深川消防署のご協力のもと、おもに外国人を対象者とした、消防訓練の実施を予定しています。災害にあった時に自分の命や家族の命を守るために、どうすれば良いか、とても役に立つ知識を学べます。
文責 ST
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